ITリーダーは、俊敏性の向上と脆弱性の管理、そしてコスト効率の改善のために、サポートとサービスを単一のベンダーに統合しようとしています。
ラスベガス(2023年10月26日)– エンタープライズソフトウェアのサポート、製品、サービスをエンドツーエンドで提供するグローバル企業であり、OracleおよびSAPソフトウェアに対する第三者保守サービスの主要なプロバイダー、ならびに、SalesforceおよびAWSのパートナーであるRimini Street, Inc. (Nasdaq: RMNI)は、ERPおよびデータベースサポート、ベンダー関係管理、より優れたITサポートとサービスモデルの必要性についての課題を調査したCensuswide Buyers Sentiment Survey「ITリーダーは新しいサポートとサービスモデルを検討している」の調査結果を発表しました。売上高2億5,000万ドル以上の企業のCIOおよびCTOからなる600人以上の米国の回答者を対象に実施されたこの調査は、Censuswideの2部構成レポートの第2弾であり、先日公開されたプレスリリース記事「組織はITロードマップの管理強化を望んでいる」の続きです。
調査結果によると、エンタープライズ・アプリケーション・ポートフォリオにおいて、企業が扱うベンダー、製品、サービスの数は増えており、これによって現在のサポートモデルに負担がかかり、IT予算が圧迫されています。そして回答者の4分の3近くが「ITとビジネスのニーズをサポートする上で、これらのモデルは不十分である」と答えています。
グローバル・トランスフォーメーション担当EVP兼チーフ・プロダクト・オフィサーであるDavid Roweは、次のように語ります。「過去10年間で、企業はビジネスを実行するために、ますます多くのエンタープライズ・ソフトウェア・システムとそれをサポートするテクノロジーを導入してきました。これによって、ソフトウェアベンダーやサービスプロバイダーが複雑に入り組んだネットワークに、ミッションクリティカルなシステムのサポート、管理を依存してしまう状況になってしまったのです。このデータは、このシステムが単に企業顧客のために機能していないことを示しており、プロバイダーが一丸となって協力し、取り組まなければ、さまざまなシステムやベンダーを調整・管理するITリーダーの責任は重くなります。しかし、サポートとサービスを単一の戦略的パートナーに統合するという選択肢もあります。」
「マルチベンダーのサポートとサービスモデルは機敏性とアカウンタビリティ(説明責任)に欠ける」とCIOとCTOが回答
主な調査結果は以下の通りです:
- ERPシステム、データベース、および関連テクノロジーへのベンダーベースのサポートとサービスの評価を尋ねたところ、CIOとCTOの72%が「ベンダーベースのモデルは不十分である」と回答、最大の課題として「アカウンタビリティの欠如(62%)」と「専門知識の不足(46%)」が挙げられている
- 複数のサポートプロバイダーやサービスプロバイダーを管理する上での課題として「ベンダーごとにプロセスが異なること(36%)」と「複数のベンダーとの契約にかかるコストの高さ(35%)」そして「ベンダーの選定と管理に手間にかかる手間(35%)」が挙げられている
- 回答者の61%が「サポートとマネージドサービスを単一のプロバイダーに統合したい」と考えている
このデータは、テクノロジー・リーダーがITサポートとサービスに関して重大な課題を経験していることを示しています。アカウンタビリティが欠如しているという事は、根本的な原因が解決されず、それによって同じ問題が繰り返し発生し、そしてその問題について何度も各ベンダーに説明しなければならないことを意味しています。さらに、ベンダーのサポートチームが提供する専門知識は限られていることが多く、企業は専門家に相談するか、自社の経験豊富なエンジニアにエスカレーションすることになり、そのため企業は重要な時間とリソースを失うことになるのです。
ベンダーの統合は複雑さを解消する第一歩に過ぎない
本レポートでは、複数のベンダーのサポートやサービスに依存することが、CIOやCTOにとって、いかに業務が複雑化され、コスト高になるかを具体的に説明しています。このようなマルチベンダーモデルについて、CIOとCTOは「それぞれのベンダーが問題の責任をなすりつけ合う(34%)」「ベンダー間でサービスのハンドオフが失われる(29%)」「プロジェクトのリードタイムが長くなる(27%)」と回答しました。
こうした問題は、コストや運用の複雑さだけにとどまらず、サイバーセキュリティの取り組みにも悪影響を及ぼします。マルチベンダーのサポートとサービスモデルは、既存のセキュリティ問題に対して相乗効果をもたらす可能性があるのです。このデータから、セキュリティ上の課題5つが明らかになりました:
- 四半期ごとに脆弱性の量に対応すること(31%)
- 会社の運営と戦略的優先事項の間の運用リソースのバランスを取ること(30%)
- 増え続ける脅威に先手を打つ方法を見つけること(30%)
- セキュリティ強化によるビジネス中断を回避すること(30%)
- セキュリティ・パッチの適用対象となるソフトウェアをアップグレードすること(29%)
テクノロジー・リーダーに単一のサポート・サービス・ポイントを提供することは、複数のベンダーに依存したサポート・サービス・モデルの課題に対処するための第一歩に過ぎません。プロバイダーは、客観的、不可知論的、個別化されたロードマップ・ガイダンスを提供する能力など、統合がもたらす付加価値を確実に示す必要があります。プロバイダーは、機敏性と柔軟性、そしてデジタルトランスフォーメーションのロードマップを計画し、それを成功に導くための戦略的パートナーであることをITリーダーから求めているのです。
「ITリーダーは新しいサポートとサービスモデルを検討している」の調査報告書の全文は、こちらからご覧いただけます。