港湾運送最大手がS/4HANAへの移行ではなく、戦略的IoTとセキュリティへの投資を選択
東京、2020年5月21日 – エンタープライズソフトウェア製品を対象としたサポートサービスを世界的に提供する、OracleおよびSAPソフトウェアの第三者保守サポートの業界リーダーで、Salesforceのパートナーであるリミニストリート(Nasdaq: RMNI)は、港湾運送最大手の株式会社 上組が、SAP ECC 6.0のサポートをリミニストリートに切り替えたことを発表しました。リミニストリートのサポートへの切り替えによって上組は時間、経費、人的コストを削減でき、そこから生まれた予算とスタッフのリソースを、セキュリティ対策への投資や新たな業務改革への取り組みに投じることができるようになりました。さらに上組は事業上のROIが期待できず多大な経費と時間を要するS/4HANAへの移行を取りやめることで、アプリケーション戦略を自社でコントロールできるようになりました。
SAPのサポート終了が促したERPシステムの再検討
1867年創業の港湾運送の最大手企業である上組は、現在独自の輸送コンテナターミナルを神戸と東京に置き、日本の大手6港湾で最大の市場シェアを持っています。上組は、2014年にメインフレームの自社開発システムをSAP Business Suite 7に置き換えました。同社は、ミッションクリティカルなシステムとしてSAP ECC 6.0に大きく依存しており、現在では、国際会計基準IFRS準拠を目指し、財務会計、管理会計、販売管理、在庫購買管理の用途に活用しています。
SAPが主要ソリューションのサポート終了日を発表したことと、上組自身の社内IT資産を最大限活用するという目標があいまって、上組では自社のビジネスニーズに沿ったシステムの機能とコストについて包括的な見直しをスタートさせました。その中で現行のERPシステム、S/4HANA、および同社の将来的な事業要件を検討した結果、現行の堅牢で安定したECC 6リリースをS/4HANAに移行してもその投資に見合った効果は得られないと判断し、リミニストリートのサポートを選択するに至りました。
自らがビジネス主導型のITロードマップを推進
リミニストリートへの切り替えにより、上組は、システムベンダー側のロードマップに従うのではなく、自社の経営戦略に基づいたIT投資計画が進められるようになりました。リミニストリートに切り替えることにより、上組は現在の安定したSAPアプリケーションに対する高品質で迅速なサポートを最低15年間にわたり受けることができ、その間、ソフトウェアのアップグレードや移行を行う必要はありません。上組が支払う年間保守サポート料金は従来の50%が削減され、その削減分を利益率の向上と、競合優位性を強化する先進的な自動化システムの採用に投資を予定しています。これには、⾼付加価値の流通加⼯型物流センターの設⽴や物流・倉庫のIoT化などが含まれ、同社の事業基盤におけるITの重要性を再確認することになりました。
株式会社 上組 管理本部 情報システム部 部長 丸山 育生 氏は次のように述べています。「第三者保守を選んだ理由は、S/4HANAへの移行を決定づけるビジネス要因が見つからない中、高額な保守費用を支払い続けなければならなかったからです。これまで当社からSAP社への問い合わせはほとんどなく、SAPが当社のシステム運用会議に顔を出すこともありませんでした。これとは対照的にリミニストリートは当社の定例運用会議に参加し、問題点を共有することで、課題への対応スピードが速くなったと評価しています。リミニストリートと当社はパートナーであり、同社に保守サポートを任せることで当社は事業部門横断的な戦略的プロジェクトの計画と実行のためのITロードマップを自分たちで策定し、管理することができるようになりました。」
上組を含むすべてのリミニストリートの顧客をサポートするのは、高度な専門知識を持ち、顧客が利用するシステムを熟知したシニアレベルの専任プライマリーサポートエンジニア(PSE)が率いる平均15年間の経験を備えたチームです。さらに同社には、あらゆるサポートの問題に365日、24時間体制で対応するエンジニアチームと、すべての重要なケースで15分以内の対応を保証する、業界をリードするリミニストリートのサービスレベル契約(SLA)を提供しています。
日本リミニストリート株式会社 日本支社長の脇阪順雄は次のように述べています。「上組様は、当社の保守サポートに切り替えることで削減されたERPの保守費用を、次世代セキュリティシステムの導入や既存のSAPシステムの改善に活用されています。弊社の多くのお客様同様、戦略的ビジネスプランや最新のIT環境に投資することで、今後を見据えた事業計画を立てられています。さらなる高度化が要求される倉庫管理や港湾内の搬送など、常に最新の対応を必要とされるIT部門をこれからもリミニストリートはサポートしてまいります。」